こんにちは、「自然に生きる」です。
「この性格は、親譲りだから」「この病気は、うちの家系だから仕方ない」 私たちは、人生でうまくいかないことがあると、つい自分の「遺伝子」や「生まれつき」のせいにして、諦めてしまうことはないでしょうか。まるで、自分の人生の脚本は、生まれる前にすべて遺伝子によって書かれており、私たちはただそれを演じるだけの無力な役者であるかのように。
しかし、もしその脚本が、あなた自身の「思考」によって、今この瞬間も書き換えられているとしたら、どうでしょう?
本日ご紹介するのは、一人の細胞生物学者が、その人生をかけて突き止めた驚くべき真実です。彼は当初、他の科学者たちと同じように「生命の秘密は遺伝子にある」と信じていました 。しかし、研究の最先端と自らの人生の危機を通して、彼は生物学の根底を覆す発見に至ります。それは、**「遺伝子は自らのスイッチを入れることができない」**という事実でした 。
遺伝子のスイッチを入れ、私たちの身体と運命をコントロールしているもの。それこそが、私たちの「環境」であり、とりわけ「思考」や「信念」なのです 。
今日のニュースレターは、あなたを遺伝子という呪縛から解き放ち、自らの手で人生を創造する「主人」としての力を取り戻すための、科学的な冒険です。
長年、科学の世界では「氏(遺伝)か育ち(環境)か」という論争が繰り広げられてきました 。そして、ワトソンとクリックによるDNAの二重らせん構造の発見以降、その軍配は圧倒的に「氏」、つまり遺伝子にあるとされてきました 。私たちの身体的特徴から感情、行動に至るまで、すべては遺伝子によってコントロールされている、と 。
しかし、この「セントラル・ドグマ(中心教義)」には、大きな欠陥がありました 。遺伝子は、いわば身体の部品を作るための「設計図」には違いありません。しかし、その設計図は、自らコピーを開始したり、作業員に指示を出したりはできないのです。そこには必ず、外部からの「信号」、つまり環境からの引き金が必要となります 。
この、環境が遺伝子の働きをコントロールする仕組みを研究するのが、**「エピジェネティクス」**という、今まさに活発に研究されている新しい生物学の分野です 。そして、私たち人間にとって最も重要な環境とは、外の世界そのものよりも、私たちがその世界をどう認識しているか、つまり私たちの「信念」なのです。
あなたが「世界は危険な場所だ」と信じれば、その思考がストレスホルモンを分泌させ、細胞は防御体制に入ります。あなたが「世界は愛に満ちている」と信じれば、その思考が成長ホルモンや幸福ホルモンを分泌させ、細胞はのびのびと成長を始めます。あなたの信念が、あなたの細胞の運命を文字通り左右しているのです。
書籍の概要 元スタンフォード大学医学部の細胞生物学者であった著者が、いかにして「遺伝子決定論」の信奉者から、「思考が生命をコントロールする」という新しい生物学の提唱者へと変貌を遂げたのか。その科学的探求と、波乱万丈な人生経験が綴られています。本書は、私たちが自らの健康と人生の創造主となるための、科学的な裏付けを与えてくれます。
3.つのテイクアウェイ
細胞の真の脳は「細胞膜」である:遺伝子を格納する「核」ではなく、環境を認識するアンテナである「細胞膜」こそが、細胞の本当の脳の役割を果たしています 。
人間は「50兆個の細胞市民」の共同体である:あなたは一人の人間に見えますが、細胞生物学者の視点から見れば、約50兆個もの独立した細胞市民が協力し合う共同体なのです 。
信念が生物学的機能をコントロールする:肯定的な思考も否定的な思考も、特に潜在意識にプログラムされたものは、私たちの身体、心、そして人生をコントロールする絶大な力を持っています 。
行動チャレンジ
親から、あるいは社会から受け継いだ「自分についてのネガティブな信念」(例:「私は病弱だ」「私は何をやってもダメだ」)を一つ見つけてみましょう。そして、それが単なる「プログラム」であって、変えることのできる「真実ではない」ことを認識してみてください。
4. 今週の人:遺伝子の脚本を書き換えた女性・Aさん(55歳)
Aさんの家系は、代々糖尿病に悩まされてきました。彼女も40代で発症し、「やはり遺伝には逆らえない」と、長年、諦めに似た気持ちで投薬治療を続けていました。
そんな彼女が変わるきっかけとなったのが、「思考が細胞を変える」という考え方でした。彼女は、「自分は糖尿病の家系だ」という信念こそが、細胞に病気でいるように命令しているのではないかと考えたのです。
それから彼女は、毎日自分の身体の細胞に語りかける習慣を始めました。「私の細胞は、健康で、エネルギーに満ち溢れている。私たちは糖を完璧に代謝できる」と。食事や運動に加え、この「信念の書き換え」を徹底した結果、数年後、彼女の健康状態は劇的に改善。医師も驚くほど、投薬量を減らすことができたのです。彼女は、遺伝子の脚本を自らの手で書き換えた、まさに見本です。
今週一週間、毎朝鏡の前で、自分の細胞に向かって、あなたが望む健康状態を宣言してみましょう。「私の50兆の細胞たち、今日も一日、元気に働いてくれてありがとう。私たちは健康で、喜びに満ちている!」この肯定的な指令が、あなたの細胞にとっての新しい「環境」となり、その働きを確実に変えていきます。
この新しい生物学が教えてくれるのは、私たちが遺伝子の犠牲者ではない、ということです 。私たちは、私たちの共同体(身体)を治める、賢明な指導者であり、愛に満ちた創造主なのです。
77歳の私が、今もこうして新しい挑戦にワクワクできているのも、私の50兆の細胞たちが「イエス!」と応援してくれているからだと、今なら確信できます。
あなたは、あなたの細胞に、そしてあなたの人生に、どんな指令を与えますか? どんな信念を選び、どんな未来を創造しますか?
どうか思い出してください。 その力は、すべて、あなたの中にあります。
自然に生きる