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もし、日本人全員が天職についていたら
【小学校3年生から始まった「天職」への道筋】
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ロッキー77
2025/07/03

天職探しの旅

私の天職探しの旅は、意外にも小学校3年生のそろばんから始まりました。計算の速さという、幼いながらも自分だけの強みを発見したあの瞬間。それは、まるで小さな灯火が心に灯ったようでした。その灯は、模型飛行機への情熱、数学への深い興味、そして高松高専での機械工学へと、まるで点と点が線でつながるように、私の進むべき道筋を照らしてくれました。

川崎重工では念願だった飛行機と船の設計に携わり、充実した日々を送りました。しかし、心の奥底には常に「自分の手で何かを生み出したい」という強い想いがありました。そして、その想いに突き動かされるように、脱サラして全くの異業種である製麺機の製造販売の世界に飛び込んだのです。

この業界は、当時すでに多くのライバル企業がひしめいていました。しかし、今振り返ると、その中で私だけが、この製麺機の製造販売と麺の研究を真の意味で「天職」にすることができたのではないかと感じています。

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天職と仕事の決定的な違い

では、「天職」とは一体何なのでしょうか?長年の経験から、私はそれを「コンフォートゾーンで行えるか、義務感で行っているか」の違いだと確信しています。

義務感で取り組む仕事は、どんなに努力しても、心には常に拭いきれない疲弊感が残ります。まるで重い鎧を背負って歩いているような感覚です。しかし、天職においては、たとえ困難な課題に直面しても、なぜか心地よい緊張感の中で、まるでパズルのピースを一つずつはめていくように、自然と解決策が見つかっていくのです。そして、人生には様々な困難がつきものですが、天職であれば、どんな逆境に立たされても、不思議と乗り越えることができる力が湧いてくるのです。

私にとって、製麺機の製造販売は、単なるビジネスではありませんでした。それは、美味しい麺を追求し、お客様の笑顔を生み出すワクワクする冒険であり、まさに生きている喜びそのものだったのです。だからこそ、50年間もの間、飽きることなくこの事業を続けることができたのだと思います。

もし日本人全員が天職についていたら

想像してみてください。現在の日本の労働人口は約6800万人と言われています。その中で、果たして何パーセントの人が自分の天職に巡り合えているでしょうか。もし、日本の労働人口全員が、心から情熱を注げる天職に就いていたら、私たちの社会は一体どのように変わるでしょうか。

個人レベルでの変化

 毎朝、目覚めるのが楽しみになるでしょう。

 会社に行くのが待ち遠しくなり、一日が始まることにワクワクするでしょう。

 仕事中の時間感覚が変わり、まるで夢中になって遊んでいるかのように時間を忘れて没頭するでしょう。

 ストレス性の体調不良は激減し、心身ともに健康な状態を保てるでしょう。

 自然と学び続ける姿勢が身につき、常に自己成長を実感できるでしょう。

企業レベルでの変化

 創造性と生産性が飛躍的に向上し、革新的なアイデアが次々と生まれるでしょう。

 従業員のエンゲージメントが高まり、離職率が大幅に低下するでしょう。

 真の意味でのイノベーションが加速し、企業間の競争は「価格競争」から「価値創造競争」へとシフトしていくでしょう。

社会レベルでの変化

 心理的な病気の減少により、医療費が大幅に削減されるでしょう。

 教育の目的が「就職のため」から「天職発見のため」へと大きく転換するでしょう。

 高齢者の方々も、長年培ってきた経験や知識を活かせる活躍の場が大幅に拡大するでしょう。

 結果として、日本全体の国際競争力が格段に向上し、世界をリードする存在となるでしょう。

今、多くの人が「天職発想」とは無縁の毎日を送っているかもしれません。しかし、この考え方を広めることこそが、日本の未来を明るく照らす鍵となると私は信じています。

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競争の質が変わる瞬間

同じ製麺機業界でも、天職として取り組む人とそうでない人では、全く異なる結果が生まれます。私は、単なる機械の販売ではなく、麺そのものの研究、お客様の抱える課題の解決、そして新しい食文化の創造まで視野に入れて活動してきました。その結果、うどん、蕎麦、ラーメンの麺学校を主宰し、そのうちラーメン学校は、ありがたいことに「カンブリア宮殿」や「ガイアの夜明け」といった人気番組で取り上げていただくこともできました。

これは、決して製麺機業界に限った話ではありません。どの業界でも、天職として情熱を持って取り組む人が現れると、その分野全体のレベルが押し上げられ、競争の質そのものが変わっていくのです。例えば、オートバイのホンダは、まさにオートバイを天職として取り組むサラリーマンのエンジニアたちの情熱によって、世界的なブランドを築き上げました。近年ではジェット機にも挑戦しており、そこにもきっと天職として情熱を燃やす人々がいるはずです。

大切なのは、天職として取り組むことは、起業家だけのものではないということです。サラリーマンであっても、自分の仕事に情熱を持ち、その本質を理解することで、それは立派な「天職」となり得るのです。

仕事を「遊び」に変える魔法

どんな仕事も、捉え方次第で全く違うものになります。単調に思える作業の中にも、価値や意味を見出すことができるのです。

以前、松下幸之助さんが電球工場を視察された際、若い工員が退屈そうに電球を磨いているのを見て、こう声をかけられたそうです。「君の仕事は退屈かい?」。工員が「はい、毎日同じことの繰り返しで…」と答えると、幸之助さんはこう諭しました。「よく考えてごらん。君が磨いているのは、ただの電球じゃない。

この光が、家庭では家族の団らんを優しく照らし、街の夜を明るくするんだ。君の仕事は、世の中を明るくする、とても素晴らしい仕事なんだよ」。

この話を聞いた工員は、それまで単調に感じていた電球磨きの仕事に、大きな価値と誇りを持つようになったと言います。どんな仕事でも、その仕事の奥にある本質的な意義を理解することで、私たちは義務感ではなく、喜びややりがいを感じながら取り組むことができるのではないでしょうか。まさに、仕事そのものを「遊び」のように楽しめる感覚を養うことが、「天職」へと繋がる第一歩なのかもしれません。

もう一つの道:現在の仕事を天職にする

天職を見つける旅は、自分自身の内なる声に耳を傾け、本当に情熱を注げるものを見つけ出す素晴らしいプロセスです。しかし、必ずしも誰もがすぐに「これだ!」という天職に出会えるとは限りません。そこで、もう一つ大切にしたい考え方があります。それは、今自分が就いている仕事を、自らの心意気で天職にしてしまうというアプローチです。

どんな仕事であっても、真剣に向き合い、その仕事の価値や本質を深く理解しようと努めるならば、必ず新たな発見があるはずです。先ほどの松下幸之助さんのエピソードのように、たとえ単純に見える仕事でも、それが社会のどのような役に立っているのか、誰かの笑顔に繋がっているのかを意識することで、仕事に対する意識は大きく変わります。

「この仕事を天職にする!」と心に決めて取り組むことで、私たちは単なる作業者ではなく、その道のプロフェッショナルを目指す探求者へと変わります。どうすればもっと効率的にできるか、どうすればもっと質の高い仕事ができるか、常に改善を意識し、学び続ける姿勢が生まれます。

まるでゲームを攻略するように、目の前の課題を一つ一つクリアしていく中で、私たちは専門知識やスキルを磨き、その分野のエキスパートへと成長していくことができるでしょう。そして、その過程で得られる達成感や自己成長の実感は、何物にも代えがたい喜びとなり、人生の幅を大きく広げてくれるはずです。


単に天職を探し求めるだけでなく、「この場所で、この仕事で、私は天職を創り上げるんだ!」という強い意志を持つこと。それこそが、どんな状況でも輝き、充実した人生を送るための鍵となるのではないでしょうか。

天職への道:その道の頂を目指す

天職を見つけ、あるいは現在の仕事を天職に変えていく上で、もう一つ欠かせない視点があります。それは、その分野で頂点を目指すという強い志を持つことです。

私が小型製麺機の分野でトップを目指したからこそ、数々の革新的なアイデアが生まれたのだと思います。目標を高く掲げ、その達成に向けて努力を重ねる中で、私たちは自身の能力を最大限に引き出し、想像もしていなかったような創造性を発揮することができます。

オートバイのホンダ、そして今では航空機産業にも参入しているホンダも、それぞれの分野で常にトップを目指し、技術革新を続けてきたからこそ、世界的な企業へと成長しました。彼らの情熱と、頂点を目指す飽くなき探求心は、「天職」に邁進する人々の素晴らしい模範となるでしょう。

「トップ」という言葉は、必ずしも「一番になる」ということだけを意味するわけではありません。それは、自身の持つ能力を最大限に発揮し、誰にも負けない専門性と情熱を持って仕事に取り組む姿勢そのものを指します。

天職を目指すということは、単に好きなことを見つけるだけでなく、その好きなことを通して、誰よりも深く追求し、誰よりも貢献できる存在になることを目指すということなのかもしれません。その過程で、私たちは困難に直面することもあるでしょう。しかし、頂を目指すという強い意志があれば、それを乗り越えるための知恵と勇気が湧いてくるはずです。

天職発見への5つのステップ

では、具体的にどうすれば天職を見つけられるのでしょうか。私の経験から、以下の5つのステップを提案します。

1. 幼少期の「夢中」を振り返る: 子どもの頃に時間を忘れて熱中していたことは何ですか?そこにあなたの天職の種が隠されています。当時の感覚を思い出してみてください。

2. 「楽に感じる努力」を見つける 他の人が大変だと感じることを、あなたがなぜか楽に感じられる分野があるはずです。それがあなたの強みの在り処です。どんな時にそう感じるか、具体的に考えてみましょう。

3. 義務感を手放す勇気: 「〜すべき」「〜しなければならない」という思考から一度離れて、「〜したい」「〜が楽しい」という心の声に耳を澄ましてください。

4. 好きで得意なことを見つけ出す 好きなことと得意なことは必ずしも一致しませんが、両方が重なる領域に天職のヒントが隠されています。様々なことに挑戦し、自分自身を深く理解することが大切です。

5. 今の仕事を天職のレベルになるまで高める: もし今の仕事が天職ではないと感じているなら、その中で少しでも興味を持てること、得意なことを探してみてください。それを深掘りしていくことで、仕事に対する見方が変わり、新たな可能性が見えてくるかもしれません。

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新たな挑戦:作家という天職への道

そして今、私は新たな天職として「作家」を目指すことを決意しました。これまでの製麺機での経験と同様に、義務感ではなく、コンフォートゾーンの中で、言葉を通じて価値を創造していきたいと考えています。

製麺機の世界で50年間培ってきた「天職の力」を、今度は執筆の世界で発揮することで、また新たな可能性を見つけていけると確信しています。

結び:天職社会の実現に向けて

もし日本人全員が天職に就けたら、私たちの社会は今とは全く違った姿になるでしょう。それは決して夢物語ではありません。一人ひとりが自分の天職を見つけ、それを社会で活かしていくことで、必ず実現できる未来だと信じています。そうなれば、日本が世界で一番生産性の高い、そして幸福度の高い国になることができるでしょう。

あなたの天職は何ですか?まだ見つけていないとしても、きっとあなたの中に眠っています。その小さな種を見つけ、大切に育てていくことから始めてみませんか。

今回は、私が天職を見つけるまでの道のりを綴った書籍『根っこが整えば、理想のあなたが迎えに来る』(仮称)を、7月22日にクラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」でスタートします。この書籍には、私の天職を見つけるに至った筋道が赤裸々に描かれています。ぜひ、あなたの天職探しのヒントにしていただければ幸いです。応援していただけると、とても嬉しいです。

次回のニュースレターもお楽しみに。皆さまの天職探しの旅が、素晴らしいものになることを心から願っています。

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